- アメリカの牛乳の種類の違いは何?
- アメリカの牛乳の賞味期限が長い理由は?
- アメリカの牛乳のラベル表示の意味は?
アメリカの牛乳に関するこんな疑問にお答えします。
アメリカへ移住したばかりの方だと、アメリカの牛乳の種類の多さに驚く方もいらっしゃると思います。
私自身留学時代に、アメリカの牛乳の選択肢の多さに驚いたのを今でも覚えています。
日本では迷うことなく選べた牛乳も、アメリカではどれを選べばいいか分からないという方の助けになれたらと思い…
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本記事では以下の内容を通して、【アメリカの牛乳】について詳しく見ていきます。
もくじ
1. アメリカの牛乳の種類
アメリカの牛乳は本当に種類が豊富で、スーパーの牛乳コーナーにはたくさんの種類の牛乳が陳列されています。
以下、店頭でよく目にする7種類をピックップしてみました。
Whole Milk – 牛乳
画像参照:Whole Milk – Organic Valley
【Whole Milk】は日本で一般的に飲まれている【牛乳】にあたります。
日本では乳脂肪分3.0%以上で牛乳と表示されるのに対して、アメリカのWhole Milkは乳脂肪分3.25%が基準です。
そのため、日本で飲んでいたような牛乳を飲まれたい方はWhole Milkで問題ないと思います。
画像参照:Whole Milk – Organic Valley
ちなみにアメリカでは、上記の画像のようにVitamin D(ビタミンD)などが添加されている牛乳を目にすることが多いです。
≪Organic Valley – 牛乳≫
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Reduced Fat 2% Milk – 低脂肪牛乳(脂肪分2%)
画像参照:Reduced Fat 2% Milk – Organic Valley
アメリカではWhole Milkに加えて、低脂肪牛乳の選択肢も豊富で、脂肪分2%の低脂肪牛乳を英語で【Reduced Fat Milk】と言います。
低脂肪牛乳の味・色は共に、一般的な牛乳よりも薄いです。
低脂肪牛乳の特長は、一般的な牛乳よりも低カロリーということ。
それに加えて、一般的な牛乳と同等の栄養素が含まれているそう。
画像参照:What Do Milk Fat Percentages Mean? – DairyGood
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≪Organic Valley – 2%低脂肪牛乳≫
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Low Fat 1% Milk – 低脂肪牛乳(脂肪分1%)
画像参照:Lowfat 1% Milk – Organic Valley
1%の差ですが、脂肪分2%の低脂肪牛乳と同様、脂肪分1%の低脂肪牛乳も選択肢豊富で、脂肪分1%の低脂肪牛乳を英語で【Low Fat Milk】と言います。
脂肪分2%の低脂肪牛乳と同様に、脂肪分1%の低脂肪牛乳も、一般的な牛乳と同様の栄養素を摂取しながら、さらにカロリーを抑えて飲むことが出来ます。
≪Organic Valley – 1%低脂肪牛乳≫
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Fat Free Skim Milk – 無脂肪牛乳
画像参照:Fat Free Skim Milk – Organic Valley
無脂肪牛乳は名前の通り、牛乳から完全に脂肪分を取り除いたもので、無脂肪牛乳も牛乳・低脂肪牛乳と同じくらい選択肢の幅が広いです。
そして文字通り無脂肪なので、完全にカロリーを削るなら無脂肪牛乳、【Skim Milk・Fat Free Milk・Non Fat Milk】と表記されている牛乳がおすすめです。
≪Organic Valley – 無脂肪牛乳≫
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Lactose-Free Milk – ラクトースフリー牛乳
画像参照:Lactose-Free Milk – Organic Valley
【Lactose-Free(ラクトースフリー)】とは、ラクトース(乳糖)を含まないものという意味です。
このタイプの牛乳は、一般的な牛乳を飲んで下痢や腹痛などの症状を引き起こしてしまう人におすすめの牛乳です。
というのも、ラクトース(乳糖)を消化することの出来ない、いわゆる乳糖不耐症の方でも飲むことの出来る牛乳だからです。
≪Organic Valley – ラクトースフリー牛乳≫
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牛乳の代替ミルク – 植物性ミルク
実はアメリカでは牛乳離れが深刻化していて、大手の牛乳メーカーが倒産するほど。
理由の1つに、牛乳の代替品として注目を集めている以下のような【植物性ミルク】のバリエーションの劇的な増加が挙げられます。
- Soy Milk – 豆乳
- Almond Milk – アーモンドミルク
- Oat Milk – オートムギミルク
- Rice Milk – ライスミルク
- Cashew Milk – カシューミルク
- Peanut Milk – ピーナッツミルク
- Hemp Milk – ヘンプ(麻)ミルク
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ちなみに上の画像の【Oatly Oat-Milk 】はスウェーデン発のオートミルクで、こちらは日本・アメリカともに非常に有名だそうです。
≪Oatly – Oat-Milk≫
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Half and Half – ハーフアンドハーフ
画像参照:Half & Half – Organic Valley
【Half and Half】は、牛乳と生クリームが半分ずつ入れられたコーヒー用のミルクです。
スターバックスでは、セルフサービスエリアでおなじみの銀のボトルに入っているのが【Half and Half】
アメリカではコーヒーにはハーフアンドハーフを入れるのが一般的なようなので、スーパーでの選択肢も比較的広めです。
≪Organic Valley – ハーフアンドハーフ≫
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2. アメリカの牛乳のラベル表示の意味
次に、アメリカの牛乳のラベルによく表示されているワードの意味を詳しく見ていきます。
Grade A
画像参照:Whole Milk – Organic Valley
画像のように、アメリカのスーパーで売られている牛乳には大抵【Grade A】と記載されています。
調べたところ、正確には【Grade B】という牛乳も存在します。
【Grade A】表示のがある牛乳は、液体乳製品製造用の衛生基準を満たしていることを意味しているため、スーパーで売られている牛乳にはほぼ確実に【Grade A】が表示されています。
【Grade B】表示の牛乳は液体乳製品製造用の衛生基準より少し低いグレードを意味していて、加工乳製品のみに使用されているそうです。
参考 Milk Pricing in the United StatesUSDAK i h o
\ 卵のグレードについてはこちらの記事で /
アメリカで生卵を安全に食べる方法とアメリカ生活で役立つ卵の知識Homogenized Milk
【Homogenized Milk】は均質化乳を意味していて、脂肪球を均質機 (ホモゲナイザー) によって細かく均一化した牛乳のことです。
rBST Free
rBSTとは、 Recombinant Bovine Somatotropinの略で【rBST Free】は、乳牛の乳量増加ホルモン剤(牛ソマトトロピン)不使用を意味しています。
農林水産政策研究所 レビュー No.11 によると、rBSTは
1980年代前半に米国で開発されて以来、米国、ロシア、韓国など 20 カ国以上で使用されているが、EU等では、乳牛の健康への悪影響や食品安全性について敏感な消費者の懸念に配慮して、rbST 使用の禁止措置を堅持している。一方、日本では、rbSTはまだ認可申請が出されたことがないため未認可であり、生乳生産に使用することはできない。
とのことですが、アメリカではrBSTの使用が禁止されていないため、アメリカのrBSTを使用している酪農家と【rBST Free】を表示したいrBST不使用の酪農家の間で賛否両論あるようです。
そのため、rBSTの使用・不使用の表示義務がないこともあり、消費者が気付かずにrBSTが使われた牛乳を飲んでいる可能性も考えられます。
ということで、アメリカで乳牛の乳量増加ホルモン剤(牛ソマトトロピン)不使用の牛乳を購入されたい方は、【rBST Free】の表示がある牛乳をおすすめします。
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Pasture-Raised Milk
【Pasture-Raised Milk】は、放牧飼育で育った牛の牛乳を意味しています。
Grassfed Milk
【Grassfed Milk】は、牧草を食べて育った牛の牛乳を意味しています。
Omega-3 Milk
【Omega-3 Milk】は、オメガ3脂肪酸入り牛乳を意味しています。
Organic / USDA Organic
【Organic / USDA Organic】は、文字通り、オーガニックの基準を満たした牛乳を意味しています。
Non GMO
【Non GMO】は、非遺伝子組み換えを意味しています。
3. アメリカの牛乳の殺菌方法と賞味期限
アメリカの牛乳の殺菌方法は3つあります。
基本的に、店頭で売られている牛乳には【Pasteurized】もしくは【Ultra-High Temperature】のどちらかが表示されています。
通常【Pasteurized】は、殺菌されたということを意味していて、このPasteurizedには【Low Temperature Long Time】と【High Temperature Short Time】という2種類の殺菌方法があります。
Low Temperature Long Time – LTLT
【Low Temperature Long Time(LTLT)】は、牛乳を62℃~65℃で30分間加熱する方法です。
High Temperature Short Time – HTST
【High Temperature Short Time(HTST)】は、牛乳を72℃以上で15秒以上加熱する方法です。
Ultra-High Temperature – UHT
そして【Ultra-High Temperature(UHT)】は、牛乳を120℃から150℃で1~3秒加熱する超高温瞬間殺菌という方法です。
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Sell by – 賞味期限
アメリカの牛乳の賞味期限は【SELL BY 日付】と表示されています。
ところで、アメリカの牛乳の賞味期限って長い…と思ったことはありませんか?
Organic Valleyのこの動画によると、UHTの方法で殺菌された牛乳は、HTSTの方法で殺菌された牛乳よりも保管寿命が3倍ほど長く、製造日から40~60日ほど持つそう。
また、オーガニックミルク業界ではUHTの殺菌方法が好まれているため、必然的にオーガニックの牛乳の方が日持ちするそうです。
4. アメリカの牛乳のサイズ
日本の牛乳は紙パックの容器が主流だと思いますが、アメリカでは日本のような牛乳はあまり見かけません。
画像参照:Whole Milk – Organic Valley
アメリカの牛乳は基本的に、上記のようなプラスチック製の容器、もしくは紙パックで注ぎ口付きのタイプが主流です。
サイズも大きなものから小さななものまで、同じブランドであっても様々です。
上の画像の左から
- 1ガロン(3.78リットル)
- ハーフガロン(1.89リットル)
- 1クウォート(0.95リットル)
の3サイズがアメリカでは主流です。
私たち夫婦は二人とも、牛乳をがぶがぶ飲んで育ってきた者同士なので、いつも1ガロンを買っています。
が、プラスチック製の容器の難点は何と言っても…重すぎて注ぐのが難しく、飲み始めはほぼ必ず注ぎ口から牛乳がこぼれること。
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5. アメリカの有名な牛乳メーカー
アメリカでは、ほとんどのスーパーがプライベートブランド(PB)の牛乳を販売していますが、以下PB以外の有名牛乳メーカー2ブランドを紹介していきます。
Organic Valley
【Organic Valley】は1988年にウィスコンシン州で設立された農業協同組合で、USDA認定オーガニックの乳製品を数多く販売している、アメリカでとても人気のあるブランドです。
Amazonでも評価がよく、ベストセラーにもなっているブランドで、在米日本人の方でおすすめしている人が多いです。
≪Organic Valley – 牛乳≫
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Horizon Organic
【Horizon Organic】は1991年にコロラド州で創業した、USDA認定オーガニックの乳製品を多く取り扱っている人気のブランドです。
Organic Valleyにも引けを取らない人気のブランドで、Amazonのベストセラーの上位にはHorizon Organicの商品が数多く選ばれています。
≪Horizon Organic – 牛乳≫
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6. 【アメリカの牛乳】の種類や賞味期限・ラベル表示の見方を徹底解説まとめ
【アメリカの牛乳】というだけで、たくさんのことを学びました。
特にラベル表示の意味は、消費者としてしっかり理解しておくと、今後の商品選びの役に立つと思います。
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